ファイバースコープについて

ファイバースコープによって、鼻・咽喉頭(のど)領域を観察し、鼻たけや声帯ポリープ、のどの腫瘍性病変を診察します。
モニターに供覧しますので、ご自分ののどをみることが出来ます。鼻から挿入して観察するため、体への負担は少なくて済みます。
また、当クリニックは挟帯域光観察(NBI=Narrow Band Imaging)システムを導入しています。
NBIシステムとは、粘膜表面の微細な血管を観察するシステムで、内視鏡診断を飛躍的に向上させます。
がんやポリープ等の腫瘍は、粘膜表面の微細な血管パターンが変化するため、通常の内視鏡検査ではわかりにくい腫瘍の発見の診断に有用です。
また、病理診断にも有用で、世界的にもとても注目されている画期的な内視鏡診断システムのひとつです。

鼻咽腔ファイバースコープ

たとえば、鼻出血の出血部位の確認、副鼻腔炎にともなう鼻たけ、鼻粘膜の肥厚や腫れ、鼻中隔彎曲の程度の観察・評価、鼻腔腫瘍や上咽頭腫瘍の確認や経過観察などです。
また副鼻腔炎の患者様で、鼻汁が貯留している顔面骨の中の空洞(副鼻腔)から鼻腔への通路が詰まっていたり、そこに鼻たけが出来ている場合に、局所麻酔下に硬性ファイバーで鼻の中を観察しながら、つまりや鼻たけを除去して、副鼻腔と鼻腔との交通を改善する手術を行います。

喉頭ファイバースコープ

喉頭とは咽頭と気管の間の部分で、気管の入り口につながっています。その後方に隣り合わせて、食物が食道に流れ込む入り口としての下咽頭があります。これらの部位で喉頭ファイバーは威力を発揮し、たとえば魚の骨がのどに引っかかって取れないときなどにファイバーで引っかかっている部位を確認しながら取り除く、声がかすれた時、声帯ポリープや声帯腫瘍、声帯麻痺が無いかを見る、食べ物の通りが悪いような気がしたり、詰まった感じがするとき、舌根部や下咽頭の脹れや腫瘍が無いか見る、などが出来ます。